特別養子縁組制度から考える本当の親子 Newsweek 2020年12月22日号 Special Report 元アナウンサー久保田智子の幸せのカタチ

Newsweek 2020年12月22日号の特集は「特別養子縁組制度」。
家族・親子について深く考えさせる素晴らしい記事。

newsweek20201222

養子には「特別養子縁組」、「普通養子縁組」、「里親」の3つの制度がある。
この3つの制度には様々な違いがあるが、特別養子縁組は戸籍上、実親子と同様の形となる。
つまり産みの親と完全に離れるのが特別養子縁組。

養子縁組制度

記事によると現在の日本には実の親と暮らせない子供が4万4千人もいるという。
そのうちの8割が施設で暮らしている
驚きの数値だ。

 

【久保田智子の場合】

久保田智子

特集記事によると、昨年、TBS元アナウンサー久保田智子は、特別養子縁組制度により生後4日目の女児を養子に迎えたという。

久保田は20代前半の頃に自分が不妊症であることを知った。
できないかもしれないと思ったところが、欲しいと思った始まりのような気がする。」と語っている。
そういうものなのかもしれない。

また、久保田は養子縁組に関する知識を高校の保険体育の授業で得ていたことから、早い段階から養子という選択肢を持っていたという。
若い頃から知っていたことが本制度に至る要因となり、そして多くの子供たちが施設で暮らしていることを考えると、全ての日本人が理解すべき制度であることは間違いない。

 

【母親になるまでの時間】

母親

もちろん養子制度は子供を育ててみたいという大人のエゴを満たすものではない
しかし、子育ての欲求は半ば本能のようなものである。
制度の建前と制度を利用する者の本音の間で、必ずや葛藤が起こる。

実際に養子を育てている久保田によると、やはり「産んでいない」という劣等感に悩んだという。
ママごっこでもさせてもらっているかのような虚構感が私を襲うのです。」と告白している。
そして「ご縁がありまして養子を授かりました。いま私はとても幸せです。」と書けるまで3か月かかったという。

生みの親でないことは事実であるが、一緒に過ごした時間もまた事実。
その連続性が愛情を育む。

 

【真実告知の問題】

ウソと真実

養子の場合、養子への真実告知の問題も大きい。
いつ、どういう言い方で、どこまで伝えるべきか。
難しい問題である。
もし、私自身が実は養子だったとして、そのことを今告げられても、さほどのショックは無い。
精神的にも、経済的にも自立しているからだ。
しかし、養育中の子供では当然ショックを受ける子もいるだろう。

記事では特別養子縁組の子として育った23歳の女性に取材を行っている。
その女性の場合、物心がつく前に母親から養子であることを告げられている。
小学生になると「養子」という言葉を辞書で調べたものの、よく分からなかったが、親には聞いてはいけないことのような気がしたという。
しかし、この取材を受けた女性は、養子であることが要因となって嫌な思いをした記憶はないと語っていて、もっと早く知りたかったという。
親子としての関係が確固たるものであれば、意外と心配は無用なのかもしれない。

子供だけでなく、友人や知人への伝え方も簡単ではない。
普通、子供が生まれれば「おめでとう!」といわれるが、養子を迎えたと話すと「すごいね」などと言われるという。
養子を迎えた側の人間にとってみれば普通の家族と同じ。
養子制度の更なる拡充には、養子縁組家庭を特別視しない社会の理解も必要のようだ。

 

【親の不在は不幸か】

一人旅

養子縁組制度が充実していっても、実際に養子に迎えられる子供は極わずか。
しかし、親が不在のまま施設で育った子供たちは不幸なのか。
そんなことはない。
親が不在ということはプラスマイナスゼロ
親がいても、幼児虐待、育児放棄の場合もある。
それでも、親元で育つことがプラスになる可能性があることも事実。

私には小学生の子供が二人いるが、もし子供を授かっていなかったら養子を検討するだろうと、記事を読んで思った。
多くの不妊に悩む家庭に養子を選択肢の中に入れて欲しいと願う。

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