映画「浅田家」あらすじと感想 写真の持つ偉大なる力

映画「アメリ」は2001年公開。
製作国はフランス。

浅田家

【Story】

政志は、小学生の頃に父親から誕生日プレゼントとしてカメラをもらう。
以降、政志はカメラを愛し続け、写真の専門学校に入学する。

何とかギリギリで卒業するも、就職することなくブラブラして過ごす。
ある日、政志が防波堤上で釣りをしていると父が現れ、何気ない会話を交わしていると、父は若い頃、消防士を夢見ていたことを政志は知る。

そこで政志はひらめき、消防署に頼み込んで、消防服と消防車を借りて、家族4人が消防士となったコスプレ写真を撮る。

父に続き、母、兄の夢も写真で実現し、撮りためていく。
その写真を持って、東京にいる元(?)彼女である若菜ちゃんの部屋に転がり込んでいく。

多数の出版社を訪ね、写真を見てもらうが全く評価されない。
自信を失いかける政志であったが、彼女の提案により個展を開くことになる。

その個展に小さな出版社の社長が訪れ、写真集「浅田家」の出版が決まる。
写真集「浅田家」は、なかなか売り上げが伸びなかったが、ある日、木村伊兵衛賞受賞の知らせが届く。

受賞を切っ掛けに、政志は家族写真を撮る仕事を始め、日本中を駆け巡る。
そんな中、東日本大震災が発生。

政志は、以前に撮影した岩手県に住む、ある家族を訪ねる。
政志は、その家族には会えなかったものの、津波で流され、汚れたアルバムを回収し洗浄して返却するボランティアを行っている青年と出会う。

政志もそのボランティアに参加し、徐々に写真返却活動は大きくなっていき、政志は写真を通して様々な被災者と出会う。

【写っていないが写っている父】

政志は被災地で父親を亡くした少女と出会います。
その少女も政志たちが洗浄した写真から少女の父親の写真を探します。

母親や、妹の写真はあったが、父の写真がどうしても見つかりません。
あるとき、その少女は政志に家族写真を撮って欲しいと依頼します。

少女には父親がいないため、政志は撮影をためらい、断ってしまいます。
その後、実家に戻った政志は、幼い頃、政志の父に撮影してもらった場所で当時を懐かしみます。

その瞬間、政志は、何故、少女の父親の写真が無いのかに気付きます。
それは、常に家族写真を撮っていたのが少女の父であったからでした。

政志は急いで岩手に戻り、少女の家族写真の撮影を行います。
撮影の際、政志は少女から少女の父の形見である腕時計を借ります。

政志がカメラを向けると、少女は政志のカメラと腕時計を見て、父の写真が無い理由を理解します。
写真の中に父は写っていなかったが、そこには父の愛が溢れていたのでした。

【写真には力がある!】

東日本大震災が発生したのは平成23年3月11日。
その年の4月、私は宮城県にある事務所に異動が決まっていました。

赴任した頃は、ひどいものでした。
津波の爪痕は至る所に見られ、道の真ん中に船があっても誰も驚きもせず、大きな公園は使用禁止となり、信号は止まったままで、他県から応援にきた警官が手旗信号をやっていました。

沿岸部の道路ではガレキを運ぶトラックで渋滞し、様々なところで収集されたガレキの山が見られました。

いずれ処分されるガレキの山であったが、アルバムだけは違いました。
これは何とか持ち主に返してあげたい。
そう思うのが自然です。

何故といって写真には人を勇気づける力と価値があるからです。
しかも写真は時間が経過すればするほど、その価値は高まっていきます。

写真の本質は記録です。
記念と言ってもいい。
記憶と言ってもいい。

自分が記録・記念・記憶したいものを撮るのが写真なのです。
木村伊兵衛賞を受賞した「浅田家」も、このカメラの本質を見事にとらえていることが受賞の理由だと思います。

私は、カメラを趣味にして10数年。
この映画を観て、もっともっともっと撮ろうと、力が沸いてきました。

【写真はモノだ!写真は紙だ!】

映画を観ていて、やっぱり写真は紙だ!と改めて思いました。
写真は紙に印刷されて初めて写真に「成る」ものです。

今はデジタルカメラが普及し、フィルムカメラで撮影する者など、プロか、ハイアマチュアくらい。
その分、撮影した写真データを印刷することが減っているのではないでしょうか。

ご存知ない人が多いと思いますが、撮った写真をDVDに焼き付けたとして、長く保存できても30年。安いものだったら、10年も経過しないうちに読み込めなくなります。

SDカードは、一切物理的な衝撃を加えなくても、DVDより更に短い。
せめてクラウドに保存して欲しいが、保存した本人が死んでしまうとID/PASSが分からなくなり、引き継げなくなります。

紙の写真の場合、L版と呼ばれる小さなものへの印刷が一般的。
それでも、やっぱり紙の写真っていい。

ネットで注文すれば、1枚15円というところもあります。
これを読んでくださっている皆さんにも、是非、撮った写真の全部でなくていいので、紙に印刷してください。

【鑑賞する際はハンカチが必須!】

映画の前半は、コミカルで、ほほえましく、ときにはジーンときて、ヘンテコな浅田家が大好きになってしまいます。

後半の被災地でのストーリーは切ないシーンの連続。
涙が止まらなくて困ります。

鑑賞する際はハンカチ・ハンドタオルは必須。
最後のオチも、いい感じ。
超おすすめの一本です。

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