『エリミア・ペレス』ネタバレ感想:作品賞を逃した理由と映画の魅力を徹底レビュー

今週から公開の映画「エリミア・ペレス」を鑑賞。

メキシコの麻薬王「マニタス」が、自分の人生をリセットするため、全てを捨てて「エリミア・ペレス」という女に性転換をする物語。

米アカデミー賞では作品賞を含む12部門13ノミネートされた。

特に映画内でエリミアをサポートする弁護士「リタ」を演じた「ゾーイ・サルダナ」が助演女優賞を獲得した。

エミリア・ペレス/マニタス役を演じたカルラ・ソフィア・ガスコンは、役と同じくトランスジェンダー。

カルラはカンヌ国際映画祭において初めてトランスジェンダー俳優として女優賞を受賞。
米アカデミー賞において、カルラは主演女優賞にノミネートされた。

汚れた人生を歩まざるを得なかったマニタスが、自分を死んだと見せかけ、家族を含む全てを捨てて女性となり、新たな道を歩み始めるも、結局は家族を取り戻そうとして失敗して悲劇に終わる。

悲劇の物語であるにも関わらず、ミュージカルであることが本作の特徴の一つ。

単なる会話をしているところで、急にリズムに合わせたセリフとになるなど、場面転換せずにミュージカルシーンが始まるところも面白い。

しかし、本作の最大の注目ポイントは作品外の出来事。

主演のカルラ・ソフィア・ガスコンが、過去にX(旧ツイッター)でイスラム教や、黒人に対する差別発言をしたことが発覚。

更に本作で共演したセレーナ・ゴメスにもXでヘイトスピーチをしていたとのこと。

これを受けてカルラは大批判を受けて、米アカデミー賞は出席はしたものの、レッドカーペットは欠席したという。

本作は米アカデミー賞「作品賞大本命」だったのだが、カルラの発言により作品賞を逃したとも言われている。

私が観た限りでは、カルラの発言は関係なく、単純に面白くない。
個人的な評価としては「Bー」。

恐らく日本では全くヒットせずに終わるだろう。

「エリミア・ペレス」以外も、今年の米アカデミー賞のノミネート作品はつまらないものばかり。

来年度のアカデミー作品は、普段映画を観ない人にも勧められるような作品が獲得して欲しいものだ。

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