アニメ映画『Flow』公開初日に鑑賞!ネタバレ感想:アカデミー賞受賞作の評価は?リアルな動物たちの友情に疑問

アニメ映画「Flow」を公開初日に鑑賞。
本作は米アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞。

監督はラトビア国籍のギンツ・ジルバロディス。

主人公は一匹の黒い猫。
猫が住む森が洪水に襲われ沈んでいく中、犬・キツネザル・ヘビクイワシとともに小舟に乗って流れていく。

その旅の中で猫は徐々に成長していき、異種の動物たちと友情が芽生えていく。

人は登場せず、各動物たちも擬人化されず、人間の言葉は一切しゃべらない。
つまり、全くセリフがないので、ある意味ではサイレント映画。

注目は制作費で、なんと5.5億円という超格安。
スタッフも約50人という少なさ。

5.5億円でアカデミー賞は画期的。

ただ、個人的な評価としては「B-」。
恐らく主人公の猫や世界観はギンツ監督の出身地であるラトビアをメタファーとして表現しているのだろうが、私にはさっぱり分からない。

もちろん「擬人化されない動物のアニメ映画」という作品は今までなかったという意味で映画の世界を少しだけ広げたといえるため、エポックな作品だとは思う。

各動物の動きも非常にリアルに感じたし、見応えもあった。
でも「異種の動物たちとの友情」は全くリアルではない。

特にラストで小舟に乗った仲間が谷底に落ちそうになるところを、船のロープをひっぱって助けるシーンはノンリアル。

個々の動物の動きはリアルで擬人化されていないが、物語全体としては擬人化された動物の物語。
そこを面白がる映画なのだろうが、私は全く世界観に没入できなかった。

上映時間が85分と短いのだが、面白くないのでメチャクチャ長く感じてしまった。

とても普段映画を観ない人には勧められないし、ヒットもしないと思う。
面白いか、面白くないかは別にして、今まで観たことがない映像体験をしたい方は鑑賞あれ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です