映画「空白」あらすじ&感想 常に親は子供を理解していない

あらすじ

空白

中学生の少女が万引きをしているところをスーパーの店長(松坂桃李)が見つけ、少女を店の事務所に連れていく。
しかし、少女は逃げ出し、店を飛び出す。
追いかける店長。

捕まえかけた瞬間、少女は車にはねられる。
少女に息があったため、店長が近づくと、今度は大型トラックに轢かれ、体中がグチャグチャになって少女は死亡する。

少女は漁師の父親と二人暮らしをしていた。
父親は暴力的かつ頑固で、常に憎まれ口をきき、普段、娘とまともな会話もしていなかった。
そんな父親であったが、娘が万引きしたことを信じられず、執拗に店長を追い回す。

自殺を考えるにまで至る店長。
やり場のない怒りが空回りする父親。

しかし、父は娘の遺留品から、生前よりも娘を理解していく。
そのうちに、娘の死の原因は店長でも、車の運転手でもなく、娘の思いを知ろうともしなかった自分であることに気づいていく。

親は子供を理解できない

空白

家族が最大の理解者とは限らないのではないか。
これが本映画が投げかける問題提起の一つだ。

自分自身を振り返ってもそうだ。
私の両親は私のことを理解しているつもりかもしれない。

もちろん私からしたら、両親は私のことなど分かっていないと思う。
誰でもそうなのではないだろうか。

しかし、親というものは子供のことを分かっていると思いがちである。
そしてそのことが親子の間に亀裂を生じさせる原因にもなっている。

本映画にあっても、一緒に暮らす父よりも、離婚して離れて暮らしている母親の方が娘のことを理解していた。
そういうものなのかもしれない。

「親はもっと子供のことを理解すべきだ」という単純なものではない。
「親であっても子供のことは完全には理解できない」とする姿勢が重要なのだ。
理解していると思ってしまえば、理解しようとする努力などしないのだから。

家族の問題だけでなく「赦し」も本作品のテーマとなっている。
父親が店長と和解するシーンは涙なくして観られない。

「赦し」によって父親が一つ上のステージに登っていき、その精神的成長に感動するのである。
「赦し」とは人間の持つ最大の武器なのだ。
是非ご鑑賞あれ。

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