「野生の島のロズ」ネタバレ感想!愛を知るロボットの瞬間とジブリとの類似点
映画「野生の島のロズ」を公開から3日目に鑑賞。
事故により、無人島に漂着したロボット「ロズ」が、漂着した衝撃で家族を失い孤児となった雁の「キラリ」を育てていく物語。
製作はドリームワークス。
監督はクリス・サンダース。
ロズは飛ぶこと以外はなんでもできちゃうスーパーロボットで、動物の言葉も学習し、動物たちと会話もできる。
お手伝いロボットとして製作されたロズは、動物たちに仕事を求め続け、遂にキラリの育成という仕事にたどり着く。
ロズの最終目標は、渡り鳥のキラリを冬までに自由に飛べるようにすること。
ロズの懸命な努力により、キラリは飛べるようになり、キラリはロズの下を去るが、そのときロズは初めて別れの悲しみを感じる。
この悲しみこそ、ロボットのロズが愛を知り、頭ではなく胸に「心」を持った瞬間だった。
私の中での本作のクライマックスはラストではなく、中盤のロズが愛を知ったシーンで、ここで泣いてしまった。
逆にいうと、その他の部分は子供向け映画として、非常に偽善的であったように思う。
例えば、島が危機に直面した際に、弱肉強食の世界を「プログラム(本能)を超えて一時休戦しよう」とロズは訴え、その後、島の動物たちは争わなくなるところ。
そんなことをしたら生態系が崩れて、大変なことになってしまう。
もっと露悪的というか、現実的なストーリーにしても、子供たちは受け止める力を持っていると私は思う。
全体的に心に迫るような作品ではなかったので、個人的な評価としては「Bー」。
本作で最初に気になったのはロズのデザイン。
明らかに宮崎駿監督作品の「天空の城ラピュタ」に出てくるロボットにロズは似ている。
デザインだけでなく、世界観までも似ている。
この点はクリス監督も認めているようだが、ジブリと交渉したかどうかは不明。
ただ、実はラピュタのロボットも宮崎監督がアメリカのテレビアニメからパクったもの。
これはオタキングの岡田斗司夫さんのYoutube動画で知ったのだが、宮崎監督がパクったアニメは、1941年に放映されたアニメ「スーパーマン」に出てくる「メカニカルモンスター」。
(Youtubeで「スーパーマン メカニカルモンスター」と検索すれば出てくる。)
ちなみに、ご存じの方も多いと思うが、宮崎は、この「メカニカルモンスター」とソックリなロボットを「天空の城 ラピュタ」よりも前に、「ルパン三世パート2シリーズ」の最終回である「さらば愛しきルパン」で登場させている。
まぁ、映画なんてパクりパクられで、いいのかもしれない。
ディズニーの「ライオンキング」だって、手塚治虫の「ジャングル大帝」の丸パクりだし。
「野生の島のロズ」について、私は鑑賞を勧めるほどではないと感じたが、映画サイトの評価は、どこも4点を超えているので、小さいお子さんがいる家族で観るには丁度いい作品なのかもしれない。