映画「男はつらいよ お帰り寅さん」 あらすじ&感想 デジタルリマスターに驚愕

私は「男はつらいよ」シリーズを、ほとんど見ている。
キャラが固まっていない初期と、渥美清さんが高齢及び体調を崩された後期の作品は、痛々しいので、あえて観ていない。
中期の作品は、渥美清と山田洋次という二人の天才が作り上げた奇跡の映画といって間違いない。

基本的には、現代の庶民の生活が舞台なのだが、実は人間と時代の本質を描いていて、更に、笑えて、泣けて、日本が世界に誇れる娯楽映画。

男はつらいよ

今回の「お帰り 寅さん」は、寅さんの甥である満男の現在がメインストーリー。
何とあの満男が駆け出しの小説家になっている。

奥さんは6年前に病気で他界し、今は高校生の娘と二人暮らし。
出版した小説の握手会で、偶然、初恋の人であるイズミちゃんが現れる。

イズミちゃんの両親は、高校生の頃に離婚している。
その離婚した父親が、現在は入院中で、病状は良くないという。
そこで、満男はイズミちゃんとともに入院中の父に会いに行く…。

今回の映画は、基本的に満男の現在を描いているのだが、所々で、寅さんの回想シーンが入る。
実際の過去の映画のワンシーンが使われるのだが、この映像がなかなか凄い。

いわゆるデジタルリマスターというやつなのだが、まるで最近撮影したかのような超高画質。
渥美清さんが蘇ったかのうような錯覚に陥る。
これを観るだけでも1900円払う価値有り。

驚いたのが、イズミちゃん役として、あの後藤久美子が出演。
F1ドライバーのアレジと結婚して以来、芸能活動、特に女優業は完全休業中だったところ、山田監督が口説き落としたらしい。
さすが「国民的美少女」と呼ばれただけあって、45歳の今でも美しい。

リリー

もう一人のスペシャルゲストが、浅岡ルリ子演じる松岡リリー。
リリーは、男はつらいよシリーズ50作品中、4度、マドンナ役として出演。

シリーズを観ている方は知っていると思うが、リリーさんは、他のマドンナ役と一線を画し、唯一、寅さんと相思相愛になった女性。リリーさん自身が寅さんと結婚してもいいと、寅さんの妹のさくらに告白するシーンすらある。

何せリリーさんも、寅さんと同じく、日本中を旅する根無し草の歌手。
お互い似たような境遇で、気が合うも、くっついたり離れたり。

それでも、寅さんファンは、全員、最後はリリーさんと所帯を持つと祈っていたのだが、残念ながら渥美さんがお亡くなりなってしまい、実現しなかった。

リリーさんと言えば「メロン」。
ファンなら当然知っていると思うが、「男はつらいよ」シリーズでも屈指の名シーン。
寅さんが知人からもらったメロンを、寅さんがいない間に食べようとしていたところに寅さんが帰ってくる。

寅さんは、何で俺の分がないのかと怒りだす。
そこにいたリリーさんが、寅さんに向かって、大人げないぞ!と叱りつけ、寅さんが出ていってしまう。

渥美さんの絶妙な口調とリリーさんのカッコよさ。
何回観ても笑えるし、痛快。

今回の映画では、これがデジタルリマスターされる。
このシーンを採用するなんて、さすが山田監督、分かってますねぇ。
(Youtubeに落ちていたので、是非、一度ご覧あれ。)

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