新聞を潰したヤフーニュース 巨人Yahoo!の功罪

ヤフーニュース
Newsweekの「巨人Yahoo!の功罪 ~ニュース産業の破壊者か救世主か~」が面白い。

記事を書いたのはフリーライターの石戸諭さん。
記事の前半は、大手新聞社等の配信メディアとヤフーの関係。
後半は、国民的メディアとなったヤフーの社会的責任に関する考察。

ヤフーは約500社のメディアと契約し、1日5000本のニュースが配信される。
これをAIではなく、ヤフーの職員自身が取捨選択し、掲載する。

ヤフーニュースの月間PV(ページビュー いわゆるアクセス数)は150億に達し、これによりヤフーは莫大な広告収入を得る。そして、掲載された記事のPV数に応じて、その記事を配信したメディアに支払いを行う。

1PVの単価は、0.025円で、1億PVとなっても250万円しか支払われない。(社会的貢献度が高いと判断されればプラスαがあるらしい。)
それでは何故こんなにも安い単価で、メディアはヤフーに配信を続けるのか。
それは各記事の末尾に5本だけ入れることができる「関連記事」へのリンクにある。ここから、自社のサイトへ誘導する。自社サイトへのPVのうち、20~30%がヤフーからの流入。

ヤフーとしては、500社のメディアと契約しているので、一つくらいの社が配信を停止しても、びくともしない。逆に配信を止めた社は、自社サイトへのPV数が極端に減ることになる。
こういったカラクリのため、大手新聞メディアは配信をやめたくても、やめられず、紙の新聞は激減することとなる。

この度、ヤフーニュースのライバルになる可能性のあったLINEニュースも手中に収め、今やヤフーはニュース業界の巨人となった。

記事の後半では、このヤフーの巨大な影響力を持ったことによる社会的責任について、ヤフー職員のインタビューを交えながら考察される。

ヤフーニュースの特徴の一つとして、「コメント」がある。記事によると、コメントまで見る人は、全体の57.5%で、コメントする人は15%いるという。つまり、ニュースとコメントがセットで読まれている。
私もコメントも良くみるし、とても参考になる。
ただし、中にはヒドイものもあり、筆者の石戸さんが指摘するとおり、排外主義的な言説も多い。
特に韓国ネタ。
こういったコメントについて、ヤフー側は、出来る限り削除しているとのこと。
ただし、コメント欄はヤフーニュースのオリジナルの重要なコンテンツである認識もしているらしい。

石戸さんは、コメント欄は無くすべきとの見解であるが、私は必要だと思う。
もちろん、ウソや、非論理的な個人攻撃は削除すべきであるが、左右どちらかに傾いたニュースというのは存在し、それに対するバランスを取る機能を持っていると思う。読んでいて、ヒドイコメントもあるが、ヒドイニュースもあるということだ。そもそも、発信と受信が相互にできるのがインターネットの強みだ。
是非、今後もコメント欄は無くさないで欲しいと思う。

ヤフーが巨人化する中、日経新聞だけが頑張っている。
日経はヤフーへ配信せず、有料電子版で70万の契約があるという。
紙の減少を電子で取り返している唯一の新聞社。
是非一度、読んでみたいな。
とにかく、既存メディアの生態系を壊し、壊し続けるヤフー。
これからどうなっていくのか注目だ。

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