『28年後…』ネタバレ感想|ゾンビ映画じゃなかった?ツッコミ5連発!
公開中の映画「28年後…」を鑑賞。
冒頭から最後までツッコミどころ満載。
「28年後…」は、2002年公開の「28日後…」、2007年公開の「28週後…」の続編。
監督は1作目の「28日後…」も担当したダニー・ボイル。
脚本は「シビル・ウォー アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランド。
ジャンルとしてはゾンビホラー。
何を隠そう私はゾンビ映画が好き。
少年の頃に観たダン・オバノン監督の「バタリアン」がきっかけで、ゾンビ映画を観るようになった。
有名どころで「バタリアン」以外で観たゾンビ映画は「死霊のはらわた(サム・ライミ)」、「ゾンビ(ジョージ・A・ロメロ)」、「新感染 ファイナル・エクスプレス」、「ウォーキングデッド」、「アイアムアヒーロー」などなど。
これらの作品は繰り返し観るほどのゾンビ好き。
ただ、「ゾンビ」というのは定義が難しい。
一般的にいうと「何らかの力で死体のまま蘇った人間」をゾンビと定義されている。
そうなると「死霊のはらわた」などは「死霊」であり、ゾンビではないことになる。
「28年後…」は「凶暴化するウィルス」に「生きている」人間が感染すると、ウィルスが自我と意思を奪って人を襲うようになる設定なので、ゾンビの一般的な定義からすると死者が蘇るわけではないので、「28年後…」に出てくるバケモノも、ゾンビではないのかもしれない。
まぁ、細かいことは気にしないで、「28年後…」に出てくるバケモノたちもゾンビと呼ぶことにしよう。
ちなみに「28年後…」シリーズの特徴は「猛ダッシュゾンビ」。
なにせ死者ではなく元気な人間がゾンビになるので、動きが俊敏。
「走るゾンビはゾンビではない!」というゾンビファンもいるようだが、私は全然オッケー。
ゾンビ映画の面白さの本質は大量のゾンビから逃げるシーンのドキドキ。
ゾンビの動きが速い方がドキドキ感が高まる。
しかし、「28年後…」の本質から離れ、人間ドラマに重点を置く。
そのドラマが面白いのならいいのだが、全く心動かされることはなかった。
その理由はツッコミどころの多さだと思う。
私が思うツッコミどころを5つほど挙げたい。
1 HPに嘘がある
「28年後…」の公式サイトには次のような記載がある。
「対岸にいる感染者たちから身を守るため、島の住民は厳しいルールに従って暮らしているが、 ある“極秘任務”を実行するために、ジェイミーと息子のスパイクは禁断の地に足を踏み入れていく。 そこで彼らが目にしたものは——。」
「極秘任務」という文字があるが、実際は全く極秘でもない。
コミュニティの皆から励まされて大陸に渡る。
しかも、任務はなく、ただ、子供の一つの通過儀礼としてゾンビを殺しに行くだけ。
私からするとサイトに嘘が書いてあるとしか思えないのだが、一体どの部分が「極秘」だったのか分かる方がいれば教えて欲しい。
2 母親は意外と元気
冒頭からスパイクの母親アイラは重病に侵されて寝たきり状態。
それにも関わらず、スパイクは母親を連れて医者のケルソン先生がいる危険な大陸を目指す。
アホか。
行くなら一人で行って、ケルソン先生を連れてくればいいでしょ。
しかも、末期癌患者という設定にも関わらず、ゾンビを素手で叩き殺す。
全然元気じゃん。
3 ゾンビの出産
ゾンビが出産するシーンがある。
それはいいだろう。
その出産をアイラが手助けするのはいかがなものか。
いくら脳が癌で侵されているとはいえ、正気の判断とは思えない。
しかも、助産したことにより、せっかく助けてくれた兵士を死なせてしまうし。
そして生まれた赤ん坊が感染していないのが分かるのか。
目が充血していなかったということか?
ゾンビから産まれた赤ん坊なんて危険すぎでしょ。
4 ケルソン先生の吹き矢
ケルソン先生のキャラクターはノンリアルというか、ファンタジー過ぎ。
小さい吹き矢で巨大なゾンビ「アルファ」の動きを止めたり、スパイクを眠らせたり、失笑するしかない。
しかも、末期癌であることを知ったアイラが直ぐに尊厳死を選択してしまい、しかも、アイラの頭蓋骨を見ても、ほとんど動揺しないスパイクの行動も理解不能。
本来であれば、ケルソン先生が尊厳死のための薬を持っていることをアイラとスパイクに説明し、悩みつつもアイラは自死を選び、それにスパイクが抗うシーンがあるべき。
そこをすっとばして、アイラとスパイクは全てを受け入れてしまうのは、展開が早すぎて共感できず、結果として心が動かされない。
5 ジミーズ
映画のラストでジミー率いるゾンビ殺しを楽しむ「ジミーズ」が登場。
感染者よりも凶暴である人間としてジミーズを描きたいのだろうが、ジミーは冒頭とラストしか出てこないので、ジミーは良くわからないキャラクターとしか思えない。
そこで公式サイトの映画鑑賞後用のページを読んだところ、どうやら「28年後…」は、3部作で、次の作品で「ジミーズ」が活躍するらしい。
恐らく日本における「28年後…」は、ヒットと呼べる興行収入は見込めないと思われるので、2作目、3作目は日本で公開されることなく配信のみになると予想する。
3部作より、「28日前…」という前日譚の方が面白いのでは。
若しくは「280年後…」でもいいかも。
是非、ご検討いただきたい。