【ネタバレあり】映画『サブスタンス』感想:デミ・ムーアが体当たりで挑んだ“美の狂気”と崩壊
映画「サブスタンス」を公開から4日目にして鑑賞。
主演はデミ・ムーア。
デミ・ムーアといえば1990年に公開の「ゴースト/ニューヨークの幻」。
あの可愛かったデミ・ムーアも、今年で62歳。
デミ・ムーアの代表作「ゴースト/ニューヨークの幻」くらいしかなく、あまり演技派というような印象はない。
しかし、今回のデミ・ムーアは凄い。
年老いた自分の醜さを実に見事にさらけ出している。
主人公は元人気スターのエリザベス・スパークル。
エリザベスはエアロビの番組に出演していたが、年齢を理由に降ろされてしまう。
屈辱的な思いの中、エリザベスは「サブスタンス」という違法薬物に手を出してしまう。
「サブスタンス」を体内に注入すると、エリザベスの体中の細胞が分裂を始め、若くて美しい、もう一人の女性が体内から現れる。
超がつく美貌に生まれ変わったエリザベスは、その若い女に「スー」という名前を付ける。
「スー」は瞬く間にスターになり、自分が出演してたエアロビ番組に抜擢され、「スー」は有頂天になっていく。
しかし、その若さを保つには元のエリザベスの体から体液を抽出し、それをスーの体内に注射しなければならない。
また、7日毎にエリザベスとスーは入れ替わる必要があった。
しかし、スーは徐々に7日以上入れ替えることをしなくなり、必要以上にエリザベスから体液を抽出し始める。
その影響でエリザベスの体は朽ち果てていくのだった・・・。
基本的にはホラーなのだが、私はブラックコメディだと思う。
そんなことより、年老いていく悔しさと、異常なまでに美を追い求めるエリザベスをデミ・ムーアは見事に、そして体当たりで演じていたと思う。
デミ・ムーアは今年の米アカデミー賞で主演女優賞にノミネートはされたが、惜しくも受賞は逃している。
主演女優賞は私も鑑賞した「アノーラ」のマイキー・マディソンであった。
しかし、私の中での主演女優賞はデミ・ムーア。
デミ・ムーアが受賞を逃したのは、本作のラスト30分の作りあがりのせいではないかと個人的には感じた。
監督は「あえて」やっているのだろうが、ラスト30分はB級ホラー感丸出し。
それまでの映画内リアリティをぶち壊して、もうメチャクチャ。
ただ、142分という、やや長めの上映時間中、ずっと画面にくぎ付け。
ホラーなのに、思わずニヤニヤニヤニヤしてしまった。
R15指定。
グロ耐性がある方は、是非、ご覧あれ。