『スペシャルズ』映画レビュー|内田英治監督×佐久間大介、ツッコミどころ満載のクライムコメディ
内田英治監督の新作映画「スペシャルズ」を鑑賞。
主演はSnow Manの佐久間大介。
ヤクザの親分を殺すために何故か殺し屋5人がダンス大会に出場するというクライムコメディ。
今回も内田英治監督が脚本を書いている。
相変わらずの強引なストーリー。
特に今回はコメディのため、更に強引さが加速。
リアリティだったり、物語の整合性なんて気にしない。
「あえて」隙だらけで、ツッコミどころ満載。
観終わったあとでおしゃべりできるエンタメ作品。
Snow Manの佐久間大介もメチャクチャかっこよかった。
これはヒットしますぜ旦那。
ということで監督の意図どおり、ツッコミまくって楽しんでいきましょう。
① ダンス大会に出場する必要はない
いきなり本作最大のツッコミから始めよう。
本作は表舞台に一切出てこないヤクザの大ボス「本条」が、唯一、溺愛している孫娘のダンス大会にだけは毎回現れるため、そこを狙って殺そうという物語。
本条が現れる場所と時間を分かっているなら、別に大会に出る必要はない。
しかも大会に出たら面割れしてしまうので、警察にもヤクザにも追われやすくなってしまう。
本条が来る場所も時間も分かっているなら、会場に出入りするときに狙えばいいでしょ…。
② ダンスのレベルが低すぎ
殺し屋5人組の「スペシャルズ」は、予選を勝ち抜き、決勝でも高得点を獲得するが、どう見ても他のチームに比べて、レベルが低い。
映画内では「技術よりパッション」というセリフが出てくるが、それは技術が拮抗しているときの場合でしょ。。。
③ ダイヤが急に踊れるようになる
佐久間大介演じるダイヤは、幼少期に母親から厳しいバレエの指導を受けて逃げ出し、追いかけてきた母親を交通事故で無くしてしまうというトラウマを抱えている。
そのため、踊ると気分が悪くなってしまう設定。
それにも関わらず、何の切っ掛けもなく踊れるようになってしまう。
ここはトラウマを解消する具体的なシーンを入れるべきだったなぁと思う。
④ ダイヤを追う謎の組織
物語の途中で佐久間大介が演じる「ダイヤ」を狙う謎の組織が登場する。
私は映画のラストでダイヤを殺して終わると思ったが、謎の組織は謎のままで終わる。
どうやら、ダイヤが過去の殺しの仕事で、スペシャルズのダンス指導をした小学生の明香(あすか)をダイヤが助け、同時に孤児になったエピソードを入れるためだけに謎の組織は存在したようだ。
うーん、さすが内田監督。
強引で剛腕。
⑤ 「こいつら殺し屋なんだ!」のセリフ
映画の後半でスペシャルズが舞台にいる状況で、突然、六平直政(むさかなおまさ)さんが演じる風間組組長が「こいつら殺し屋なんだ!」というセリフとともに登場し、ヤクザ達と撃ち合いになる。
お客さんがいる状況で殺す必要全然ないよね。
裏でこっそり殺せばいいじゃん。。。
何より「こいつら殺し屋なんだ!」というセリフの意味が全く分からない…。
「こいつらを皆殺しにしろ!」なら分かるけど。
私の聞き違いか!?
とにかく別のシーンも含めて、これだけ人を殺しまくっていても徹頭徹尾、一切警察が出てこないのも内田監督の潔さを感じる。
この他にも、なんでダンス大会なのに「とにかく明るい安村」がネタやってんの?などなど楽しいツッコミ盛りだくさん。
そしてコメディながらも、これまで内田監督が繰り返しテーマとしてた「血縁ではない人間同士が疑似家族のような関係を築く」が本作でも見られるところも見どころ。
「ミッドナイトスワン」では、草彅剛が演じる凪沙(なぎさ)と一果(いちか)が、バレエを通して親子のような関係になっていく様が描かれる。
「ナイトフラワー」では、森田望智が演じる女子格闘家が北川景子演じる夏希の家族の父親的存在になっていく。
逆に「逆火」では、血縁関係がある両親と娘が全く分かり合えないまま終わっていく。
そういった意味では内田節大爆発が本作「スペシャルズ」。
内田監督ファンと佐久間君ファンは、是非ご覧あれ。