平和が続くと不平等が拡大する! そして価値が逆転する… (橘玲著「無理ゲー社会」から)

橘玲さんの「無理ゲー社会」からの紹介。
アメリカの歴史学者ウォルター・シャイデルによると、人類の歴史には平和が続くと不平等が拡大する一貫した傾向があるという。

この傾向が正しいとすると、日本で「上級国民」「下級国民」という言葉が流行り始めたのもうなずける。

「1億総中流」ではなくなりつつあるのだ。
それは平和が続いたから。(なのかもしれない)

逆に平等な世界をもたらすものは、「戦争」「革命」「統治の崩壊」「疫病」の4つ。
つまり大混乱の後に平等はやってくる。

平等な社会をグラフにするとベルカーブになる。(横軸が富で縦軸が人数)
ベルカーブとは正規分布のグラフ。

中間に山があるグラフ。
貧困層と富裕層が少なく、中程度の富の人が一番多い。

平和が続き、不平等な社会に移行すると、「ロングテール(べき乗分布)」になっていく。
ベルカーブの真ん中の山は潰れ、それが下層の方に移行する。

中間層がなくなり、圧倒的に貧困層が増加する。
その先に起こることは映画「Joker」が示している。

価値の逆転。
すなわち革命。

大混乱が生じて平等に戻る。
その平等も平和が続けば、また不平等になっていく。

人間の歴史とはこの繰り返しなのかもしれない。

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