写真の基本は“日の丸構図” 被写体配置と余白バランスのコツ
今回は構図の話し。
フレームの中に主の被写体をどこに配置するか。
主の被写体以外をどうするか。
写真の入門書に必ず紹介されている構図が、「三分割構図」「額縁構図」「S字構図」「二分割構図」「日の丸構図」。
他にもあるが、この5つくらいは覚えておく必要がある。
しかし、写真の基本はあくまでも「日の丸構図」。
主の被写体を、ど真ん中にもってくる構図だ。
日の丸構図は、「日の丸構図になってしまっている」などと、ダメな構図の例として使われることがある。
しかし、それは決して日の丸構図だからダメなのではない。
ここでメインの被写体以外の部分を「余白」とすると、この余白の量と配置がダメなだけ。
一番いい例が、バストアップの人物写真。
カメラの素人がバストアップ写真を撮ると、顔面がフレームのど真ん中にきてしまい、頭から上に大きな余白が出来てしまう。
この余白部分に、写しこみたい背景があるのなら問題ない。
例えば、富士山や、咲き誇る桜が、頭の上にあるならば素晴らしい写真になることもある。
そうでないならば、バストアップの際は、顔の位置をフレームの上側にもっていく必要がある。
とにかくカメラの素人若しくは初心者は人を撮る時、顔しか見ていない。
そのため、全身写真を撮ると、頭の上にやたら意味のない余白があり、足首から下が切れている。
以前、「写真は発見」と書いたが、これはカメラを被写体に向ける前の行動。
被写体を発見し、カメラを向けて、ファインダーをのぞき込んで最初にすることは、主の被写体以外の部分とフレームが作り出す余白の量とバランス。
つまり、いきなり主の被写体を見たりせず、フレーム周りを見る。
先ずは上下の余白の量を同じにする。
この時に上に比べて下の余白が多いとバランスの悪い写真になるので注意。
上下同じか、やや上の余白を多くする。
次に左右の余白バランス。
これが決まった後に主の被写体の配置を決める。
基本はど真ん中の日の丸構図。
もちろん入れたい背景があれば、左右にずらしてもいいが、たいていは、よく見せたいという下心が写真に写りこまれるだけ。
とにかく基本は被写体を真ん中にすること。
これが簡単なようで難しい。
野球でいう素振りのように、撮影枚数を重ねて血肉にしていくしかない。
素人・初心者はファインダーをのぞくと、つい、被写体を見てしまう。
まずはフレーム回り。
「写真は背景からつくる」を忘れずに。
決して、意味なく三分割構図などにしないこと。
「〇〇構図で撮っているな」と思われたら、ある意味負けでしょ。
勝ち負けじゃないか。。。