映画「マイホームヒーロー」ネタバレあり! ありえないご都合主義展開にツッコミどころ満載!

今週から公開の映画「マイホームヒーロー」を鑑賞。
主演は佐々木蔵之介。

同名の漫画が原作。
週刊ヤングマガジンで連載中。
23巻まで出ているらしい。

テレビドラマ化もされていて、昨年(令和5年)末に全10話で放送。

映画館で本作のCMが流れ始めたころは、テレビドラマの続きの映画だと知らなかった。

テレビドラマ版の総集編がネット配信されており、それを見てしまったので、今回仕方なく鑑賞。

評価は2.0点。(5点満点)
ご都合主義で、ツッコミどころしかない映画だった。

超絶短縮版のネタバレあらすじは次のとおり。

<テレビシリーズ>

大学生の娘「零花(れいか)」の半グレ彼氏を父である哲雄が殺してしまう。
哲雄は推理小説マニアで、その知識を使って死体を隠す。

しかし、殺した彼氏が所属していた組織「間野会」に殺人を疑われる。
知恵を絞って間野会に所属していた恭一(高橋恭平)に罪をかぶせることに成功。

全てが終わり、哲雄は殺人現場である娘のアパートに行き、落ち度がないか最終確認をする。

そこに組織の大幹部で殺された男の父「麻取(まとり)」が現れる。
そこで、その男は哲雄を殺すことなく、息子を失った悲しみにより自殺してしまう。

このままでは哲雄が殺したことになってしまう。
そこで、哲雄は死体を山中に埋める。

隠した死体は見つかることなく、哲雄は平穏な日常を取り戻す。

ところが、後日、死体を埋めた山が土砂崩れを起こす。
そのニュースが放映されているところでテレビドラマ版は終わる。

<劇場版>

娘の彼氏を殺してから7年後、山中に埋めた死体が土砂崩れにより警察に発見される。
それを切っ掛けに再び組織に追われる哲雄。

そんな中、組織に父を殺され、組織の壊滅を企む青年「隼人」と哲雄は出会う。
ハッカーであり、爆弾や銃を作っていた隼人とともに、間野会の連中をおびき出し、殺し屋を倒す。

また、間野会のボス「志野」も哲雄は元間野会に所属していた恭一とともに罠にかけ、警察への引き渡しに成功。

ラストに哲雄は警察官になった娘に過去の殺人を告白して逮捕され、映画は終わる。

<ネタバレここまで>

「衝撃のラストを劇場で目撃せよ!」という宣伝文句の割には、娘が警察官になったという設定が分かった時点で、最後のオチが丸わかり。

その他も、あまりのご都合主義な展開に全く映画の世界に入れず、二時間が異常に長く感じた。

テレビドラマの延長なのでクオリティが低いのは仕方がないとしても、今後の日本映画のためを思い、容認できないところを5つ指摘しておきたい。

① 半グレ集団?
劇中、「半グレ」という単語が出てくるが、半グレとは暴力団に所属しない組織を指すはず。
にも関わらず、劇中に出てくる「半グレ」たちは事実上「間野会」という暴力団に属し、半グレとは呼べない。
そして半グレたちの質が、あるときには低く、あるときには高いと都合によって一定していない。

② 犯行がずさん
哲雄の自宅に間野会の殺し屋「窪」が放火するが、思いっきり防犯カメラに写っている。
また、警察が来ると分かっているのに、廃屋となったホテルに向かうのは無謀。
こんな人間しかいないのに、過去に逮捕者が一人も出ていないというのは無理がある。

③ 10億円の隠し場所
哲雄はプレハブ小屋のようなところに10億円を隠していたが、盗まれるリスクが高すぎ。

④ 志野とのラスト対決
ラストのプレハブに間野会に所属する人間が志野だけになるが、都合がよすぎ。
また、志野が哲雄たちに拳銃を向けるが、なかなか撃たないのもご都合主義。

⑤ 父親への手錠
映画の最後に警察官となった哲雄の娘の零花が哲雄に手錠をかけるが、自主して、しかも逮捕令状もない(若しくは見せずに)手錠をかけるのはおかしい。
自主しているのだから、逃げられる可能性は低く、犯行を見ていたわけではないのに逮捕できないのではないか。

テレビドラマの延長の映画は二度と見ない。
といいつつ、「あぶない刑事」の映画版は観る予定・・・。

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