「バッド・ランズ」映画レビュー:ネタバレとセリフが聞き取れない問題に苦しむ – あまりのスピード不足にもがっかり?

映画「バッド・ランズ」を鑑賞。
監督は原田眞人。

原作は直木賞作家・黒川博行の小説「勁草」。
勁草とは「けいそう」と読み、風雪に耐える強い草のこと。

主演は私の大好きな女優である安藤サクラさん。
安藤サクラさんが主演じゃなかったら観なかったかも。

安藤サクラさん演じるネリは、特殊詐欺グループの一員。
騙した老人から金を受け取る「受け子」と組んで、受け取る瞬間、周囲に警察がいないか監視する「三塁コーチ」がネリの役割だった。

ネリには血のつながらない弟「ジョー」(山田涼介)がいた。
ネリは詐欺グループのボスである高城にジョーを紹介し、仲間に入れてもらう。

しかし、ジョーは少額の報酬に苛立っていた。
ある日、大金を得るためジョーは林田という賭博の元締めと接触し、殺しの依頼を受ける。

ジョーは仲間とともに、殺しに行くが失敗。
仲間と合流したところ、ジョーは林田からもらった銃を使って高城を殺し、高城がため込んできた金を奪うことを思いつく。

高城の事務所に押し入り、高城ともみ合いになったところにネリが現れる。
実は高城はネリの実父。

どちらを助けるか、一瞬迷うネリであったが、高城を殺し、高城の財産を奪う方を選ぶ。

その後、ネリとジョーは、高城の貯金通帳の引き落としや、株券の現金化に奔走。
そのうちに、警察や、高城の死を感づいた詐欺グループの連中が徐々にネリとジョーを追い詰めていく。

また、ネリは以前から過去に東京で働いていた際のボスである胡屋にも執拗に追われていた。

胡屋は大金持ちの投資家であった。
ネリは胡屋の下で性奴隷として扱われるとともに、日常的に暴力をふるわれ、ネリは左耳の張力を失っていた。

ネリたちが上手く海外に逃亡し、警察や詐欺グループから逃げることができても、胡屋の強大な力からは逃れられない。

それを知ったジョーは、単独で胡屋の仕事場に乗り込み、胡屋を拳銃で撃ち殺す。
しかし、警察と銃撃戦となったあげく、ジョーは射殺されてしまう。

一方ネリは、高城の過去の相棒である曼荼羅の力を借り、逃亡に成功するところで映画は終わる。

各映画サイトでのレビュー評価は高く、ヤフーでは4.1点。
ただ、私個人としてはイマイチ。

舞台が大阪で、各キャラクターが早口で大阪弁でまくしたてるセリフが多いのだが、よく聞き取れない。

鑑賞後にネットで他の人のレビューを見ると、私と同じく聞き取れない人がおり、どうやら他の原田眞人監督作品でも同じらしい。

ワザとなのか?
セリフが聞き取れないって、映画として致命傷だろ。

しかも、映画全体にスピード感がない。
上映時間は143分で、やや長めであるが、10分は短くできたと思う。

登場人物がやや多く、ストーリーも若干複雑。
そのせいなのか、あまり意味があるとは思えない会話シーンが多い。

同じようなギャング映画に深作欣二監督の「いつかギラギラする日」があるが、こちらの方が100倍面白い。

ラストのショーケンのセリフ「死ぬまでにあと1、2分ある。好きな歌の一つでも歌って死ね!」は、かっこよすぎて一生忘れられない。

ということで、個人的にはおすすめできない「バッド・ランズ」でした。

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