映画「アントニオ猪木をさがして」ネタバレと感想:ファンの期待に応えるクオリティはない!

映画「アントニオ猪木をさがして」を鑑賞。
いつも行っている松竹系の映画館では上映してないので、仕方なく遠出して、TOHOの映画館で鑑賞。

昨年10月に亡くなったアントニオ猪木に焦点をあてたドキュメンタリー映画。
猪木が旗揚げした新日本プロレス創立50周年記念企画の映画でもある。

これが映画かと思うくらいクオリティが低い作品だった。
作ったやつ出てこい。
猪木も草葉の陰で泣いてるぞ。

映画は猪木が13歳から1年半移住していたブラジルから始まる。
猪木はブラジルで力道山に拾われて日本に戻り、スターになっていく。

猪木と同じ船に乗って日本から移住していた方に当時の様子を聞くのだが、カメラの手振れがひどくて見ていられない。
しかも、面白いエピソードが語られるわけではない。

その後は、猪木とともに新日本プロレス創世記時代を歩んだ藤波辰爾、藤原喜明の思い出話。(大して面白くない。)

現在の新日本プロレスのスター選手である棚橋弘至、オカダ・カズチカのインタビュー。
プロレス好きで有名な有田哲平(お笑い芸人)と棚橋の対談。

名も知らぬ俳優と猪木を撮り続けた写真家との対談もあったかな。
全然面白くないけど。

超絶残念というか、腹が立ったのが、猪木vsマサ斎藤と対戦のところ。
この試合は1987年10月に巌流島で行われた猪木との時間無制限ノーレフェリー・ノールール・無観客マッチで行われ、「巌流島の戦い」と呼ばれ、猪木を語る上で絶対に欠かせない一戦。

それにも関わらず試合中の動画はなく、山口県の巌流島で神田伯山とかいう講談師が当時の様子を語るだけ。
オイオイオイオイ。

「巌流島の戦い」だけでなく、モハメド・アリ戦、ストロング小林戦、ハルク・ホーガン戦などの重要な試合の動画は、ほとんど映し出されることがない。

ストロング小林戦の最後のジャーマンスープレックスや、ホーガン戦で有名な「猪木ベロ出し事件」などを大画面で見たかったのに。。。

試合動画がないだけでなく、途中に一般人の少年、青年、中年時代のミニドラマがある。
猪木の試合に勇気づけられていたという内容なのだが、全く面白くない。
ドラマをやるなら、猪木の面白エピソードの再現ドラマにしろよ・・・。

私は中学生の頃にプロレスにはまり、週刊プロレスを毎週買っていた。
当時は猪木の全盛期は過ぎていて、武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也の闘魂三銃士が活躍していた時代だった。

ジュニアヘビーでは獣神サンダーライガー。
テレビ朝日の実況は古舘󠄁 伊知郎ではなく、辻 義就(つじ よしなり)アナウンサーだった。

私は新日本プロレスというよりは、新生UWF派であったが、毎週土曜日夕方のワールドプロレスリングは毎回見ていた。

最近は見なくなったが、猪木が創った新日本プロレスは今も存続し、イケメンスター選手の登場で女性ファンを獲得し、密かなブームとなっているらしい。

ただ、今の新日本プロレスは、かつてジュニアヘビーでライガーがやっていたようなアクロバティックな技を、ヘビー級の選手がやりまくるので、怖くて見ていられない。
いつかハヤブサ選手と同じく、首の骨を折るぞ。。。

とにかく、今も続く日本のプロレスの源流はアントニオ猪木。
決してジャイアント馬場ではない。

この偉大な猪木の没後に、こんなしょうもない映画作りやがって。
何が「アントニオ猪木をさがして」だよ。
これじゃぁ見つからないよ。

猪木のためにも、ファンのためにも、是非もう一度作り直して欲しい。

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